セネカの「怒りについて」を読む3

「怒りについて」

Liber I 1-3

Ut sciās autem nōn esse sānōs quōs īra possēdit, ipsum illōrum habitum intuēre;

sciō, -īre : 知っている

sānus, -a, -um : 健康な、正常な

possideo, -ēre, -sēdī, -sessum : 所有する、支配する

habitus, -ūs, m. : 状態、態度、特徴

intueor, -ērī : 見つめる、調べる

<和訳>

さらに、怒りに支配された者たちは、彼らの態度そのものを観察することで、その者たちが正気ではないことがわかる。

直訳では、「怒りに支配された者たちが正気ではないことを知るために、あなたは彼らの態度そのものをながめる」となります。ut節を副詞的目的文として解釈しました。

nam ut furentium certa indicia sunt audax et minax vultus, tristis frons, torva faciēs, citātus gradus, inquiētae manūs, color versus, crēbra et vehementius acta suspīria,

nam : というのも、一方、たとえば

ut : (ita, sic と呼応して)~のように、そのように

furo, -ere : 狂乱する、激怒する

certus, -a, -um : 確実な、安定した

indicium, -ī, n. : 公表、しるし、証拠

audax, -ācis : 勇敢な、大胆な、むこうみずの、無謀な

minax, -ācis : 脅迫的な、威嚇的な

vultus, -ūs, m. : 顔つき、表情、まなざし、顔

tristis, -is, -e : 悲しんでいる、不機嫌な、いかめしい

frons, frontis, f. : 額、表情、前面

torvus, -a, -um : 狂暴な、残忍な、恐ろしい

faciēs, -ēī, f. : 外観、様相、容貌、顔

citātus, -a, -um : 速い、急な

gradus, -ūs, m. : 歩み、足どり

inquiētus, -a, -um : 静止することのない、落ち着きのない

manus, -ūs, f. : 手

color, -ōris, m. : 色、顔色、血色、外見

vertō, -ere, versī, versum : 回す、ひっくり返す

crēbra (=crēbrō) adv. : たびたび、頻繁に

vehementius (comp.) > vehementer adv. : 激しく、猛烈に、はなはだしく

agō, -ere, ēgī, actum : 行う、動く、駆り立てる

suspīrium, -ī, n. : 嘆息、苦しげな呼吸、喘息

<和訳>

たとえば、狂える者たちの確かな特徴は、むこうみずで威嚇的な表情、いかめしい額、狂暴な容貌、速い足どり、落ち着きのない手、一変した顔色、頻繁で激しく駆り立てられた呼吸などであるように、

utは後のitaと呼応して、「~のように(~もまた)」という構文を成します。

ita īrascentium eadem signa sunt:

ita : このように、そのように

īrascor, -scī : 怒る、憤る

īdem, eadem, idem : 同じ、同様の

signum : しるし、兆候

<和訳>

(このように、)怒れる者たちの特徴もまた同様である。

furentium>furentēs と īrascentium>īrascentēs(ともに現在分詞の複数形)は形容詞の名詞的用法として訳しました。

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