セネカの「怒りについて」を読む14

「怒りについて」

Quidquid est tāle, nōn est īra, sed quasi īra,

quidquid adv. : どれほど~であろうと

tālis, -e : このような、これほど(優れた、重要な、悪い、ひどい)

quasi : ほとんど、ほぼ、いわば

<和訳>
それがどれほどのものであろうと、それは怒りではないが、ほとんど怒りのようなものである。

sīcut puerōrum quī, sī cecidērunt, terram verberāri volunt

sīcut : ちょうど~のように

puer, -erī, m. : 少年、男の子、子供

cadō, -ere, cecidī, cāsum : 落ちる、倒れる

terra, -ae, f. : 陸、地面、土

verberō, -āre : 鞭で打つ、非難する

<和訳>
ちょうど子供の、倒れたときに地面が鞭打たれることを望むように

et saepe nē sciunt quidem cūr īrascantur,

quidem adv. : 確かに、全く

cūr : なぜ、どうして

īrascor, -scī : 怒る、憤る

<和訳>
そしてしばしば、なぜ怒っているのかも全く知らない

sed tantum īrascuntur, sine causā et sine injūriā,

tantum adv. : これほど(多く、長く、遠く)、ただ~だけ

sine : ~なしに

<和訳>
しかしただ怒るだけで、理由も不正もない

nōn tamen sine aliquā iniuriae speciē nec sine aliquā poenae cupiditāte.

tamen adv. : しかし、にもかかわらず

speciēs, -ēī, f. : 見ること、光景、外観、様子

poena, -ae, f. : 罰、復讐

<和訳>
しかし、見かけ上は不正のようなものがないこともなく、復讐への切望のようなものがないわけでもない。

Dēlūduntur itaque imitātiōne plāgārum

dēlūdō, -ere : あざける、だます

itaque adv. : そしてこのように、従って

imitātiō, -ōnis, f. : 模倣、にせもの

plāga, -ae, f. : 殴打、打撃、傷、災難

<和訳>
そしてこのように災難の模倣によって彼らは騙される

et simulātis dēprecantium lacrimīs plācantur

simulō, -āre : まねる、似せる、描く、ふりをする

dēprecor, -ārī : ~のないように祈る、赦しを求める、懇願する、とりなす

lacrima, -ae : (pl) 涙、涙を流すこと

plācō, -āre : なだめる、鎮める、和解させる

<和訳>
そしてあなたたちは赦しを請う涙を真似て、彼らはなだめられる

et falsā ultiōne falsus dolor tollitur.

falsus, -a, -um : 誤った、偽の

ultiō, -ōnis, f. : 復讐、報復、罰

dolor, -ōris, m. : 苦痛、悲嘆、憤り

tollō, -ere : 上げる、(pass.)上がる、起こす

<和訳>
そして偽りの復讐によって偽りの苦痛が起こる

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