セネカの「怒りについて」を読む10

「怒りについて」

Et adhūc singulōrum supplicia narrō:

adhūc : ここまで、今まで、今尚、さらに

singulī, -ae, -a, adj.pl. : 1つずつの、おのおのの、別々の

supplicium, -ī, n. : 祈願、犠牲、償い、罰

narrō, -āre : 話す、語る

<和訳>
そして、ここまで私はそれぞれの犠牲について語っている。

quid sī tibi libuerit, relictīs in quōs īra virītim exarsit,

libet, -ēre, libuit, impers. : ~の気に入る、好ましい<alci>

relictum, -ī, n. : 残り、残余

virītim : 1人ずつ、各人に、個人として

exardescō, -ere, -arsī, -arsum : 発火する、興奮する、激怒する<re; ad(in) alqd>

<和訳>
もしあなたがよしとするのなら、怒りがそれらの残りの人々の各人を激昂させたこと、

libuerit は接続法・三人称単数で、非人称的に使われます。
接続法で narrō の目的語となる節をつくっています。
以下 narrō の目的語が続きます。

aspicere caesās gladiō contiōnēs

caedō, -ere, cecīdī, caesum : 切る、打つ、殺す、襲いかかる、打ち負かす

gladius, -ī, m. : 剣、殺戮

contiō, -ōnis, f. : 会合、集会、演説

<和訳>
剣によって打ち負かされた集会を見ること、

et plēbem inmissō mīlite contrucīdātam

plebs, plēbis, f. : 平民、庶民、一団

inmittō, -ere, -mīsī, -missum : 入ることを許す、入れる、放す、突進させる、けしかける

mīles, -litis, m. : 兵士、兵隊

contrucīdō, -āre, -āvī, -ātum : 切り刻む、殺害する

<和訳>
煽動された兵士によって切り刻まれた平民を、

et in perniciem promiscuam tōtōs populōs capitis damnātōs.

perniciēs, -ēī, f. : 破滅、零落、破滅の原因

prōmiscuus, -a, -um : 入り交じった、共通の、普通の

tōtus, -a, -um : 全体の、全部の、心からの、完全な

populus, -ī, m. : 民族、国民、人民、民衆

caput, capitis, n. : 頭、生命、市民権、指導者、首都、重要なもの

damnō, -āre, -āvī, -ātum : 損害を与える、有罪の判決をする、非難する、ささげる

<和訳>
そして皆等しく破滅へと向かう、死刑を宣告された多くの人々について私は語る(だろう)。

Logeion(シカゴ大学の運営する羅・希辞典サイト)に、aliquem capitis (capite) damnare で(人)に死刑を宣告するという意味と載っています。https://logeion.uchicago.edu/damno

また、この文の damnātōs 以降には原文に脱落があるようです。
この訳文においては、damnātōs で文が終わるものとして扱いました。

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